花と実をつけるには幹が必要

倫理の学び

「この会には自分のお客様になりそうな人が
いないので退会します。」

異業種交流会や経営者団体などで、
このような話を耳にすることがあります。

もちろん、時間は有限ですから、自分に
合わない組織を見極めることは大切
です。
しかし、「今すぐ成果が出るかどうか」
だけを基準に判断してしまうと、本来
得られたはずの大きな価値を逃してしまう
ことがあります。

このような姿勢を植物の成長に
例えることがあります。

植物は、いきなり花を咲かせたり実を
付けたりはしません
。まずは土に根を
張り、太い幹や丈夫な茎を育てます。
その土台があるからこそ、美しい花が
咲き、豊かな実を実らせる
ことが
できます。

もし毎日違う畑へ行って、「今日は
花が咲いていない」「実がなっていない」
と言って苗を植え替えていたら、
いつまで経っても収穫はできないでしょう。

人とのご縁も、これとよく似ています。
組織に入会したばかりでは、誰もその人の
人柄や仕事ぶりを知りません。そこで
役割を引き受け、約束を守り、周囲に
貢献し続ける
ことで、「この人なら
安心して紹介できる」という信頼が
少しずつ積み重なっていきます。

例えば、会の運営を手伝ったり、イベントの
準備を率先して行ったり、困っている会員に
自然と手を差し伸べたりする人がいます。
そのような姿を見ているからこそ、
「この仕事なら、あの人にお願いしてみよう」
と紹介が生まれるのです。

紹介とは、単に商品やサービスを勧めること
ではありません。

紹介する人は、自分の信用も一緒に相手へ
預けています
。だからこそ、「この人なら大丈夫」
と確信できる相手しか紹介できないのです。

つまり、紹介される前には、必ず「信頼される
というプロセスがあります。

ところが、花や実だけを求める人は、この最も
大切なプロセスを飛ばそうとします。

「顧客がいない。」
「紹介がない。」
「成果が出ない。」

そう言って次の組織へ移る姿は、幹を育てる前に
実だけを探し歩く
ようなものです。一見効率的
に見えても、信頼という根が育っていないため、
どこへ行っても同じ結果になりかねません。

一方で、時間をかけて一つの場所で役割を
果たし、周囲から信用を積み重ねている人
は、
不思議なほど紹介が途切れません。
それは営業が上手だからではなく、
「この人なら安心して任せられる」と
いう評価が、人から人へと広がっているからです。

集客とは、花や実を追いかけることではなく、
根を張り、幹を育てることの結果として
得られるものです。

目先の成果だけを追えば、組織は「お客様を
探す場所」になってしまいます。しかし、
自分がその組織に何を与えられるかを考え、
役割を果たし続ければ、組織は「信頼が育つ場所
へと変わります。

花は何もぜず咲かせようとして咲くものでは
ありません。

根を張り、幹を育て、毎日水を与え続けた先に、
自然と花が咲き、やがて実を結びます。
人とのご縁も同じものだと思います!!

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