正しさの扱い方

人財育成

正しいことを言っているはずなのに、
なぜか場の空気が冷える
そんな経験はないでしょうか。

「それはルール違反ですよ」
「本来はこうあるべきです」

どれも間違ってはいない。むしろ正論です。
それでも、「気持ちに寄り添っていない
と言われてしまうことがある。

ここには、人の現実が関係しています。

世の中には、「正しくない」と分かって
いながら、それでもやらざるを得ない場面
があります。
例えば、納期に追われて本来の手順を一部
省略してしまう現場。
あるいは、家庭の事情で本来の働き方が
できず、周囲に負担をかけてしまっている人。

どちらも、理屈だけで言えば改善すべきです。
しかし、その背景にある事情を無視して
「それは間違っている」とだけ指摘すれば、
相手は追い詰められるだけです。

正論は、ときに“刃物”のように働きます。
正しいからこそ、逃げ場がない
だからこそ、使い方を誤ると人を傷つけて
しまう

例えば、ミスをした人に対して、
「それは手順を守っていないからですよね」
と言うのは正しい。
けれど、その人が連日の残業で余裕を失って
いたとしたら、その一言は単なる指摘以上の
重さを持ってしまいます

ここで問われるのは、「何を言うか」だけでは
なく、「どう言うか」、そして「いつ言うか
です。

一方で、もう一つ見落としてはいけない
側面もあります。
それは“分かっていながらやっている側
の問題です。

事情があるのは事実でも、それが続けば、
やがてそれは「仕方がないこと」ではなく
当たり前」になってしまう。そこに甘えが
生まれる
と、改善のきっかけは遠のいて
いきます。

例えば、「忙しいから仕方ない」と言い
続けて手順を守らない状態が続けば、
いずれそれが常態化し、結果として大きな
ミスにつながる可能性もある。

だからこそ必要なのは、二つの視点です。

一つは、指摘する側の姿勢
相手の事情や状態に目を向け、正論を
伝わる形”で届けること。

もう一つは、受け取る側の姿勢
事情がある中でも、「少しでも良く
できる部分はないか」と考え、地道に
改善
していくこと。

正しさだけでも足りない
優しさだけでも前には進まない

この二つのバランスがあって初めて、
物事は少しずつ良い方向へ動いていきます。

正論とは、本来、人を追い詰めるための
ものではなく、より良い状態へ導くための
もの
です。
その本来の役割を活かすためにも、相手を
見る視点と、自分を省みる姿勢
の両方が
求められるのでしょう。

現実はいつも単純ではありません。
だからこそ、正しさの扱い方には、
少しの配慮と、少しの覚悟が必要
なのだ
と思います!!

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