「ここが勝負所だから、全力を尽くせ!」
誰もが一度は言われた事のある言葉だろう。
実際、踏ん張りどころで力を出し切り、
結果を出すこと自体は悪くない。
むしろ必要な場面も多い。問題は、
その“全力”がその場限りで終わって
しまう時だ。
例えば、締切直前のプレゼン準備。
寝る間も惜しんで資料を仕上げ、当日は
完璧な発表ができたとする。
周囲の評価も上々だ。しかし、その反動で
翌週は体調を崩し、次の案件に手が回らない。
本人は「ここは頑張ったから、しばらくは
仕方ない」と思うかもしれないが、
仕事はそこで終わらない。
評価されるのは“一度の全力”ではなく、
“続けて任せられるかどうか”なのだ。
人生も同じだ。受験、就職、昇進、独立
節目ごとに勝負所はやってくる。しかし
それらは点ではなく、線でつながっている。
全力を出し切って燃え尽き、その後は何も
できません、では困る。極端に言えば、
次の一手を考えずに走り切って倒れるのは、
ある意味、無責任ですらある。
ここで勘違いしてはいけないのは、
「手を抜け」という話ではないということだ。
そうではなく、「次を見据えた力配分をせよ」
ということ。マラソン選手が最初の1キロを
全力疾走しないのと同じで、長い距離を走
るにはペース配分が不可欠だ。仕事も人生も、
短距離走ではなく長距離走である。
余力を残して次に向かえる人は、自分の状態を
冷静に見ている。今どこまで踏み込むべきか、
どこで抑えるべきかを判断できる。
これは才能というより、自己マネジメント能力だ。
そしてこの能力は、派手さはないが、確実に
差がつく。
もちろん、その見極めは簡単ではない。
頑張れる時ほど、ついアクセルを踏み込みすぎて
しまう。
だからこそ、「この先も続く」という前提で
物事を見る癖が大切になる。
全力を出す勇気と、抑える冷静さ。
その両方を持てた時、初めて“本当に強い人”に
なれるのだと思う!!

