ふと、自分に問いかけてみる。
「昨日の午後、何をしていただろう?」
会社員時代は、週報を書くために、嫌でも
日々を振り返っていた。退職してからは、
そうした義務もなくなり、何かあった時に
備えて簡単なメモを残すようにはしている。
朝・昼・晩、何をしたか、たったそれだけ
の記録。
けれど、忙しいとついそのメモ書きすら
忘れてしまう。
そして、数日後に振り返ろうとしても、
「あれ、この日の午後、何してたっけ?」
と首をかしげることになる。
人と会った実績はスマホのカレンダーが
教えてくれる。でも、それ以外の時間
自分がどう過ごしていたかは、思いのほか
記憶が曖昧だ。
会社を辞めると、時間に縛られない自由は
手に入る。でもその分、自分を律する意識が
ないと、時間はあっという間に手のひらから
こぼれ落ちていく。
「後で振り返れなくて困るのは自分だ」
その事実に改めて気づく。だからこそ、
日々を丁寧に記録しておくこと。些細な
習慣だけれど、これが未来の自分を
支えてくれる。
自由には責任がついてくる。その責任は、
誰かに求められなくても、自分で背負う
しかない。