これまで深く考えたこともなかったけれど、
改めて言葉の意味を整理してみると、
「素直」と「正直」は似ているようで、
少し違う。
素直とは、心がひねくれておらず、
まっすぐな気持ちや姿勢のこと。
正直とは、嘘をつかず、ごまかさず、
行動や言葉に誤魔化しがないこと。
つまり、素直は“心”の状態、
正直は“行動”の姿勢
と言えるのかもしれない。
でも、ここで少し考えさせられる。
「素直に生きる」「正直に言う」とは
美徳のように聞こえるけれど、
時に自分の欲望にまっすぐ従うことも、
また“素直”で“正直”なのだとしたら
どうだろう。
本当は甘い物を食べたい!
面倒な仕事はしたくない!
性格が合わない人とはつきあいたくない!
そんな気持ちに素直になり、正直に
行動したら、必ずしも社会の中で良しと
される結果にならない。
だからこそ、人は理性を持ち、時と場合を
考える。どんなに素直で正直でも、TPOを
わきまえることが、大人として求められる。
素直すぎても、正直すぎてもいけない。
そのさじ加減こそが、人間関係を円滑にし、
社会の中で心地よく生きる知恵となる!!