「心根(こころね)」とは何か?
それは、人が生まれながらに持っている心の
本質を指す。性格や価値観は後天的に変わる
ことがあっても、その人の根っこの部分は、
幼少期からの経験や環境によってゆっくりと
育まれていく。
心根が優しい人と接すると、なぜか安心感を
覚えることがある。彼らは見返りを求めず、
自然と人に寄り添うことができるからだ。
例えば、落ち込んでいるときにそっと励まして
くれる友人、忙しいときに何も言わず手を
貸してくれる同僚。こうした人たちの行動は、
表面的な親切ではなく、心根の優しさから
生まれている。
では、心根は変えることができるのだろうか?
「人は生まれつきの性格を変えられない」と
考えがちだが、実はそんなことはない。
素直になったり、人に感謝する習慣を身に
つけたりすることで、心の根っこは少しずつ
成長していく。例えば、「ありがとう」を
口にする回数を増やすだけで、人との関係は
驚くほど変わるものだ。
また、もともと心根が優しい人ほど、ただ
優しいだけではなく、時には真剣に怒ることも
ある。相手を思うからこそ、厳しい言葉を
かけることができる。たとえば、親が子どもを
叱るのは、ただ厳しくしたいわけではなく、
その子の将来を本気で考えているからだ。
心の根っこをしっかりと育てることが、
その人の度量を大きくする。周囲に感謝し、
素直な気持ちで人と向き合うことで、
心根は確実に変わっていく。
大切なのは、日々の小さな行動の積み重ねだ。
誰かを思いやること、感謝を伝えること
、時には真剣に向き合うこと。
それらを意識することで、自分自身の心根を
より豊かに育てて行けると思う。