現代社会では、デジタル格差がますます
広がっている。特に、スマートフォンの普及に
伴い、「使える人」と「使えない人」の間で
大きな格差が生じている。
今やスマホなしでは予約も入会も難しく、
生活に支障をきたすことさえある。
そもそも、スマホは「ハンドヘルド
コンピュータ」であり、コンピュータに
慣れていない人にとっては扱いが難しい。
携帯電話の時代は、ボタンを押して電話を
かけるだけでよかった。
しかし、スマホではアプリをインストールし、
ログインし、さらにはOSのアップデートを行う
といった知識が必要になる。これが、中高年に
とって高いハードルとなっている。
若者は子どもの頃からスマホの操作が当たり
前の環境で育っているが、中高年になると、
いざ使おうとしても違和感を覚える。初めて
使った時に操作の壁にぶつかり、その後も
次々と現れる新機能に戸惑うことが多い。
その結果、「自分には無理だ」と諦めて
しまう人も少なくない。
このままでは、中高年の多くが「デジタル難民」
になってしまうのではないかという不安が
つきまとう。
しかし、技術が進化する中で、人間も進化し
続ける必要がある。便利さを享受するためには、
それなりの努力も求められる。
では、どうすればデジタル格差を埋めることが
できるのか?
まず、スマホ操作の基本を学べる場を増やす
ことが大切。自治体や企業が主催するスマホ
講座の充実、家族や友人が手助けする仕組み
作り、初心者向けのわかりやすいガイドの
普及など、できることは多い。
デジタル時代を生き抜くためには、学ぶ
姿勢と支える環境の両方が必要だ。進化
する機器に追いつくため、人間もまた進化
していかなくてはならない。
スマホが「便利な道具」ではなく「使い
こなせない壁」とならないように、今こそ
デジタル格差を埋めるための手段を考えて
いかないといけない。