日本人は、あまり褒められる経験が少ない。
だからこそ、たまに褒められると戸惑って
しまう。しかし、厳しい躾のもとに育て
られた過去と違い、今の時代は「褒めて
伸ばす」ことが良しとされる。
とはいえ、ただ褒めるだけでは人は成長
しない。大切なのは、相手が前向きに考え、
行動するように導くことだ。
例えば、部下に「君は本当に頑張っているね」
と声をかけるだけでなく、「この部分を工夫
するともっと良くなるよ」と具体的なアドバイス
を添える。子どもに「すごいね」と褒めるだけ
でなく、「どうしてそう考えたの?」と問い
掛けて考える力を養う。こうした積み重ねが、
人を成長させる。
ただ甘やかすのではなく、適切な言葉を使い、
相手の成長を促すことが重要だ。
叱咤するのでなく、上手にその気にさせ、
考えさせる。
これができる人は、周囲からも信頼され、
最終的には自分自身が得をする。
言葉の力をどう使うか?
それが、人生を豊かにする鍵なのかもしれない。