納得と説得の違い

倫理の学び

分厚いカタログをめくりながら、身振り手振りを
交えて説明してくれる営業がいる。性能、価格、
他社との比較。話を聞いていると、確かに詳しいし、
一生懸命なのも伝わってくる。
それなのに、不思議と「買おう」という気持ち
はならない。
こういう場面、思い当たる人も多いのでは
ないだろうか?

この時起きているのは「説得」だ。相手を論理で
押し切ろうとする行為
。しかし説得された側は、
表面上うなずいていても、心のどこかで置き去り
されている。だから話が終わっても行動には
移らない。納得していないからだ。

例えば、少し高めのコーヒーメーカーを買う
場面を想像してみてほしい。「抽出圧がどう」
「温度管理がどう」と説明されても、コーヒーに
詳しくない人にはピンとこない。それよりも、
「このメーカーは、忙しい朝でも“一杯の
コーヒーで気持ちを切り替える時間”を大事に
したくて作られました」と聞いたらどうだろう。
その情景が自分の生活と重なった瞬間
人は自然と前のめりになる。

ここで起きているのが「納得」だ。性能を理解
したからではなく、「それ、わかる」「自分も
そうなりたい」と腹落ちしたから、買うという
行動に繋がる。納得が先にあり、説得は後回し
もしくは不要になる。

商品には必ずストーリーがある。なぜ作られた
のか、誰のどんな困りごとを解決したかったのか。
それに共感し、納得できた時、人はクドクド
説明されなくても、自分から理由を探し始める
「だからこれなんだ」と。

だから営業で本当に考えるべきなのは、どう話すか
ではなく、どう納得してもらうかだ。言葉を
重ねることではない。相手の立場に立ち、
その人の生活や価値観に、この商品がどう寄り
添えるのか
を想像すること。

説得は相手を動かそうとする行為だが、納得は
相手が自分で動きたくなる状態をつくること

その順番を間違えないことが、売れるかどうかの
分かれ道なのだと思う!!

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