「数字は行動の鏡」
これは、ある講師が教えてくれた言葉だ。
その一言が、今でも胸に深く刻まれている。
数字はただの記号ではない。私たちの行動、
習慣、判断、そのすべてが反映された結果
なのだ。
たとえば、店舗の売上が思うように伸び
ない時。「なぜだろう」と頭を抱える前に、
まず数字を見る。来店客数、客単価、
リピート率…。
それらの数字を分析してみると、ある時期
だけ来店数が極端に減っていたり、ある商品
が売れなくなっていたりする。
そこに気づければ、次の一手が打てる。
「現場が頑張っているのに成果が出ない」
という声も、数字が物語る現実を直視する
ことで、より具体的な改善へと導けるのだ。
数字は嘘をつかない。嘘をつくのは、
それを解釈する人間の方だ。時に、
自分の都合のいいように読み替えたり、
ひどい時には数字そのものを偽ったりする。
だが、そんなことをしても、現実は
変わらない。数字をごまかしても、
問題は解決しないのだ。
もちろん、経営の数字を隅から隅まで
覚える必要はない。重要なのは、各指標
の大まかな「3桁」を頭に入れておくこと。
たとえば、「今月の売上は約850万円」
「粗利は約270万円」といった感覚を
持っていれば、全体の流れはつかめるし、
異常にもすぐ気づける。
数字は冷たいようでいて、実は私たちの
行動そのものを映し出す、正直な鏡だ。
その鏡をしっかりと見つめ、現実を
受け止め、次の行動へとつなげていく。
それが、未来の結果を変える第一歩だ!!