「ここまでやったのだから、もう少し
続ければ成果が出るかもしれない」
そんな考えに囚われた事はない
だろうか?
ビジネスの世界では、投資対効果が
頻繁に議論される。しかし、どんな投資でも
必ずしも成果が出るとは限らない。
最初に思い描いたシナリオ通りに進む事は
稀であり、時には思い切った決断を迫られ
ることもある。
例えば、新規事業に多額の資金を投入し、
広告を打ち、人員を増やして頑張って来た。
しかし、思うように売上が伸びず、赤字が続く。
この時点で「もう撤退すべきでは?」
と考えるものの、ここまでの投資を無駄に
したくないという思いが頭をよぎる。
そうして更に追加投資を重ねた結果、
損失が膨らむ。これがいわゆる
「埋没費用(サンクコスト)の罠」だ。
人は過去にかけた時間やお金を無駄に
したくないという心理が働き、判断を
誤ることがある。
例えば、映画館でつまらない映画を観ていても
「お金を払ったのだから最後まで観よう」
と思ってしまう。あるいは、続けても成果が
見込めない習い事や副業を
「ここまでやったんだから」
とズルズル続けてしまう。
しかし、成功者の多くは「引き際の決断力」
を持っている。うまくいかないと感じたとき、
状況を冷静に分析し、
「今やめることが最善策かどうか」
を判断できる人が、次の成功をつかむ。
「やめる」ことは「失敗」ではない。
むしろ、無駄なリソースを未来の成功の為に
温存する賢い戦略とも言える。大切なのは、
「もとを取ろう」と埋没費用にしがみつく
のではなく、「未来のリターン」に目を
向けること。
何事も「引き際が肝心」。今あなたが続ける
べきか悩んでいることがあるなら、一度
立ち止まり、「本当にこのまま進むべきか?」
と自問してみよう!!