移籍する時の覚悟はできていますか

倫理の学び

スポーツ界ではストーブリーグの季節になると、
選手の退団や移籍のニュースが一気に増える。
ユニフォームが変われば、背負う看板も役割も
変わる。
実は、この“移籍”という感覚は、ビジネスの
世界でも意外と身近にある。

たとえば、業界団体やビジネスコミュニティ。
人数が多く、多様な価値観が入り混じる組織では、
別の会へ移ることは珍しくない。その際、どの
ように移籍するか
実は、この違いが意外と大きな意味を持っている。

■「そのまま移籍」と「一度退会して入会」は
 まったく違う

一般的に、前の会から“そのまま移籍”する場合、
どうしても過去の習慣や文化を引きずりやすい
「あの会ではこうだったのに」
「前のやり方のほうがスムーズだった」
そんな比較がつい頭をよぎる。経験が豊富で
あるほど、その傾向は強くなる

もちろん、過去の経験が強みになる場合もある。
だが同時に、新しい環境を素直に受け入れる
柔軟さ
が損なわれてしまうこともある。
どこかで“前の自分”を手放せず、新しい場所
の空気になじめないまま時間が流れてしまうのだ。

一方で、“一度退会して、改めて入会する”と
いうプロセスを踏むと、心理的な節目が生まれる。
これは、形式の問題ではなく覚悟の作法に近い。
「いまの自分は、新しい会の一員として
ゼロから学ぶ
そういう気持ちで臨むため、過去との比較は
自然と消えていく。

■ 移籍に必要なのは“技術”よりも“覚悟

人は環境が変わっても、意外と中身はそのまま
持ち込んでしまう生き物だ。
だからこそ、“いったん手放す”という儀式を
通すことで、新しい場所が自分の中で
過去の延長線”ではなく、
新しいスタートライン”になる。

あなたがもし新しい会へ移るとしたら
そのまま移籍しますか?
それとも、いったん退会してから
改めて入会しますか?

後者を選ぶには、少しの勇気と整理するための
時間、そして何より潔さが必要だ。
だが、その覚悟がある人ほど、新しい環境で
しなやかに、そして確実に根を張っていく。

移籍とは、場所を変えることだけではなく、
自分を新しくする行為でもあるのだから!

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